2023.08.03

コインパーキング投資を成功させるには?判断基準となる利回りについても解説

コインパーキング経営に関するメリットやデメリットといった基本的な内容から経営方法、コインパーキングをはじめるうえで押さえておくべきポイントまで幅広くご紹介していきます。
監修者:不動産コンサルタント 秋津 智幸
不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。不動産コンサルタントとして、物件の選び方から資金のことまで、住宅購入に関するコンサルティングを行なう。

コインパーキング投資とは?

不動産投資といえばアパート経営やマンション経営が思い浮かびますが、より手軽な方法として人気があるのが、駐車場経営への投資です。駐車場経営は初期費用を抑えやすく、車の出入りが可能な土地を所有していれば、アパート経営やマンション経営と比べるとすぐにでも始められます。
駐車場には大きく分ければ、「コインパーキング(時間貸し)」と「月極(つきぎめ)駐車場」がありますが、狭い土地でも活用しやすいコインパーキングへの投資は、特に人気があります。この記事では、コインパーキング投資に興味がある方へ向けて、メリットや収益性などを詳しく解説します。
まずは、コインパーキングと月極駐車場の違いについておさらいしましょう。
●「コインパーキングの投資」に関するよくある質問はこちら
車の模型とコイン

コインパーキング(時間貸し駐車場)

コインパーキングとは、駐車時間分の料金を支払う時間貸し駐車場のことです。次にご紹介する月極駐車場のように書面で賃貸借契約(利用契約)を結ぶ必要はなく、誰でも自由に利用できます。
駐車場でも立体駐車場のような設備が必要な場合は、土地の広さや形の制限を受けますが、コインパーキングや月極駐車場は土地の広さや形の制限を受けにくいので、車を1〜2台停められる程度のスペースがあり、狭い土地や変形地でも車の出入りが可能であれば、経営できます。ただし、月極駐車場のように毎月の使用料(収入)が決まっていないため、コインパーキングの収益はその日やその月の稼働率に左右されるという注意点があります。
そのため、コインパーキング投資は「一括借り上げ方式」とするのが一般的です。一括借り上げ方式とは、土地を駐車場運営会社に貸し、土地の所有者は運営会社から賃料(借地料)を受け取り、駐車場の運営機器や看板などの設置・撤去の費用を運営会社に負担してもらうという経営方法です。この場合、土地を更地にし、舗装するなどの費用は土地所有者の負担になる場合があります。
なお、駐車場運営会社によっては、運営機器や看板などまで土地所有者の負担で設置してもらい、その後の駐車場運営のみを一括で請け負う方式を一括借り上げ方式としているところもあります。
一括借り上げ方式では、コインパーキングの稼働率に関係なく毎月一定の収入を得られるというメリットがあります。また、前述の通り料金精算機をはじめとする設備の準備、場内の清掃やクレーム対応といった管理業務も、全て運営会社に任せることができます。

月極駐車場

月極駐車場とは、利用者と1ヵ月単位で賃貸借契約(駐車場利用契約)を結ぶ駐車場のことです。稼働率が変動しやすいコインパーキングと違って、利用者がいる限り安定した収入が得られます。また、料金精算機を設置する必要がないので、初期費用やランニングコストはコインパーキングより低く抑えやすいというメリットもあります。
そのため、月極駐車場は「自主管理方式」で経営する人が少なくありません。自主管理方式とは、その名の通り運営管理の一切を土地所有者が自分で行う経営方法のことです。賃貸収入は全て自分のものになるかわり、デメリットとしては、利用者の募集や契約手続き、料金の徴収、設備のメンテナンスといった業務を全て自分1人で行わなければなりません。ただし、自主管理を基本としながらも利用者の募集だけ不動産会社に依頼することも可能です。
また、月極駐車場では自主管理方式以外に「管理委託方式」もあります。管理委託方式とは、月極駐車場の利用者募集や契約手続き、利用料の徴収・督促、メンテナンス、利用者からのクレーム対応などを一定の委託料で委託する方式です。一般的には不動産会社や専門業者に委託することが多くなっています。
これらの違いを見ると、初めて不動産投資をする方や、手間をあまりかけたくない方、投資リスクをなるべく避けたい方には、安心で手間のかからない一括借り上げ方式で始められるコインパーキング投資がおすすめといえるでしょう。

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コインパーキング投資のメリットとリスク

コインパーキング投資には、ほかの投資方法にはないメリットがいろいろあります。その一方で、投資にはリスクが付きものであり、コインパーキング投資も例外ではありません。実際に始める前に、コインパーキング投資のメリットとリスクの両方をきちんと知っておきましょう。
GOODとBADの積み木

コインパーキング投資のメリット

コインパーキング投資には、ほかの不動産投資に比べて初期費用を抑えられるというメリットがあります。賃貸住宅経営のように建物を建てる必要がなく、コインパーキングに必要な料金精算機やロック板などの設備費も、一括借り上げ方式にすれば駐車場運営会社に負担してもらえます。土地の整備費は自己負担となりますが、アスファルト舗装にかかる費用は1㎡につき4,000〜5,000円程度です。
また、賃貸住宅経営には向かない狭い土地・いびつな形の土地でも、車の出入りが可能なら、コインパーキング経営であれば始められる可能性があります。所有する土地があまり広くないという方も、不動産投資を検討するチャンスとなるでしょう。
さらに、スタートしやすく撤退もしやすいという点は、ほかの不動産投資にはないメリットです。建物を建てる必要がないのでオープンまでの準備期間が短く、やめるときも建物を取り壊す手間がかかりません。たとえば、運営を駐車場運営会社に任せている場合は、2ヵ月前を目安に申し入れすれば解約できることが一般的です。
スタートしやすく撤退もしやすいため、一時的な運用としてコインパーキングを採用することができるのもメリットです。たとえば、所有している土地の利用方法が定まるまでの間といった暫定的な期間だけコインパーキングとして運用し、最終的な利用方法が決まったら解約して次の利用を行うことが可能です。

コインパーキング投資のリスク

コインパーキング投資のリスクとしてまず挙げられるのは、固定資産税や都市計画税の節税対策にはならないという点です。土地の上に住宅が建っていれば「住宅用地」として固定資産税や都市計画税の軽減措置が適用されますが、駐車場は住宅用地とは見なされないので、固定資産税や都市計画税の特例を受けられず、満額支払うことになります。
ただし、コインパーキング投資で収入を得れば税金の支払いに充てることができるので、所有している空き家や更地をそのままにしておくよりは有利になるかもしれません。空き家を解体して土地活用するかどうか悩んでいる方は、投資を行った場合の費用対効果(どのくらいの費用で、どのくらい収益があるか)やマーケティング(その投資事業の需要があるか)、事業の利回りはどのくらいかといったことを調べて検討してみるほか、駐車場運営会社や不動産コンサルティングマスター、運用したい事業者といった専門家に相談すると安心ですよ。
ちなみに、もし土地を所有していない場合は、土地購入から始めることになるので初期費用が大きくかかってしまいます。利用者の多い好エリアの土地は、それだけ土地の取得費用も高くなるので、初期費用を回収して収益を出すまでには相応の時間がかかる点にも注意しましょう。
また、コインパーキング投資を始めた後は、ランニングコストがかかります。コインパーキングには料金精算機やロックする機器が必要なので、その電気代やメンテナンス代などが発生するためです。しかし、一括借り上げ方式ならこれらの費用を運営会社が負担する場合もあり、節約することが可能です。コインパーキング投資をサポートする三井のリパークも、一括借り上げ方式なのでオープン後の運営管理費は0円で済みますよ。※1
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コインパーキング投資の収入の目安を知るには?

コインパーキング投資を始めるにあたっては、上記のようなメリットとリスクの両面を知るほか、「どのくらい収入が得られるのか」もぜひ押さえておきたいポイントです。ここでは、コインパーキングに限らず投資全般の収益性を判断する基本となる「利回り」の見方と投資判断に必要な基本的な事項を解説しましょう。
?マークの積み木と電卓

表面利回りと実質利回りを理解する

利回りとは、投資額に対して1年間の収益がどのくらいの割合になるかを示したもので、利回りとしては「表面利回り」と「実質利回り」の2つが代表的なものになります。「表面利回り」は、グロス利回りや単純利回り、粗利回りとも呼ばれ、「実質利回り」は、ネット利回り、NOI利回り、純利回りとも呼ばれます。
表面利回りは、諸費用を差し引かず単純に1年間の収入額の投資額に対する割合を計算したものです。
表面利回り = 満車時の年間収入 ÷ (土地の取得価格 + 初期(投資)費用) × 100
対して実質利回りは、1年間の収入額から1年間の支出(費用)を差し引いた額の投資額に対する割合です。
実質利回り = (満車時の年間収入 - 諸費用) ÷ (土地の取得価格 + 初期(投資)費用) × 100
実質利回りの計算に含める諸費用には、固定資産税や都市計画税、設備のメンテナンス費などが挙げられます。投資の判断においては、表面利回りではなく、これらのコストを含めた実質利回りのほうを見ることが重要です。諸費用や初期費用をなるべく細かく把握することで、実質利回りの数字はより現実に近いものになっていきます。

利回りを試算してみる

コインパーキングへの投資判断を行う方法の1つとして、上記の実質利回りを計算してみましょう。特にコインパーキング投資の場合は稼働率も考慮することが重要です。どれほど好立地であっても、コインパーキングが24時間満車という状態は考えにくいためです。厳しめにシミュレーションするなら、稼働率を50%程度として計算に入れてみましょう。
(満車時の年間収入 × 50% - 諸費用) ÷ (土地の取得価格 + 初期費用) × 100
ちなみに、駐車場経営の実質利回りは3~4%前後といわれていますが、既に土地を所有していれば、さらに高くなる場合もあります。また、現実の稼働率は実際に経営が始まってからでないと分からないため、実質利回りであってもあくまで目安である点にも注意しましょう。

周辺需要や利用料などを調査する

また、コインパーキングへの投資判断を行う場合、利回りを計算するばかりでなく、周辺の駐車場の需要や時間貸し駐車場の料金相場などマーケティングのための調査が欠かせません。
実質利回りを計算するための根拠となる数字(利用料金や稼働率など)が適正でないものでは、机上の空論になり、何も意味を持ちません。そこで、投資判断するにあたっては、利用料や稼働率などの根拠となる周辺調査が非常に重要になります。
こうした調査は、自分で行うのは非常に大変です。専門の調査会社に依頼すると高額な費用がかかってしまいます。しかし、コインパーキング専門の事業者に相談すれば、経験や実績から適切な調査をしてもらえます。それらの調査結果と実質利回りなどの指標をよく検討して投資判断をするようにしましょう。

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コインパーキング投資を成功させるポイントとなるのは?

一括借り上げ方式ではない場合には、稼働率が大きく収入に影響するため、コインパーキング投資を成功させるには、稼働率アップが非常に重要になります。稼働率に大きく影響するポイントの代表的なものは、「立地」と「料金設定」の2つとなります。この2つのポイントについて、ご紹介しましょう。
なお、一括借り上げ方式であれば、こうした心配は不要になりますが、投資する前の調査結果を理解するために知っておいてもよいと思います。
並んだ車

利用状況を左右する「立地」

コインパーキング投資をする場合、最も重要なのは立地の適性です。一般的に、商業施設や病院の近く、繁華街などはコインパーキングの利用者が多いとされています。そのほか、路上駐車の多く見られる地域も、駐車場が足りていないと考えられるでしょう。また、周囲に競合のコインパーキングがどのくらいあるかチェックすることも大切です。
自分の所有する土地がこうしたコインパーキングに適した土地であるか、土地の周辺を車や徒歩で回り、利用者の視点で見ることも大切です。
また、土地を所有していない方がコインパーキング投資のために土地探しをする場合は、空き地だけでなく空き家もチェックしてみましょう。コインパーキング向きの立地なら、解体費を支払っても、コインパーキング投資する価値があるかもしれません。

適切な料金設定が必要

コインパーキングの稼働率には、駐車料金(利用料)も大きく影響します。料金を設定する際は、近隣のコインパーキングとの料金バランスのほか、利用しやすさも考慮することが大切です。たとえば、利用者が少ない時間帯・曜日には料金を下げる、深夜料金を設定するなど、その土地の利用者のニーズに合わせて設定するとよいでしょう。
実際に周辺の競合となるコインパーキングの利用料金や利用状況を調べることもできますが、非常に多くの時間が必要になり、自分で調べることは現実的とはいえません。
そこで、コインパーキングを扱う専門の事業者に相談するのが得策です。専門だからこそ持つデータや調査方法があり、適切な情報を提示してもらうことができます。
以上2つのポイントがコインパーキング投資の基本的で重要な検討材料になります。コインパーキング経営が初めて、あるいは経験が浅いといった場合、運営すること自体が非常に大変なものになります。さらに、思ったような収益が上がらないことがあるかもしれません。特に、投資目的でコインパーキングを行うなら、できるだけ効率よく収益につなげたいものです。そのような方には、駐車場運営会社の一括借り上げ方式でコインパーキング投資を行う方法がおすすめです。
三井のリパークでは、一括借り上げ方式で土地所有者の方のコインパーキング経営をサポートします。運営機器や看板などの設置といった初期投資や運営管理にかかる費用が不要で、毎月安定した収入が得られます。もちろん専門的なアドバイスやご相談なども気軽に行えるので初心者でも安心ですよ。※1
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コインパーキング投資に挑戦してみよう

コインパーキング投資は、既に土地をお持ちの方なら初心者にも始めやすい不動産投資です。メリットとリスクを把握し、事前の事業収支のシミュレーションをきちんと確認したうえで、納得できるようであれば挑戦してみましょう。
環七通り
しかし、立地の適性や料金設定など、1人で調査、判断するには難しいことが多々あります。「経営の知識がないので不安」という方には、コインパーキングの運営を行うなら、やはり駐車場運営会社による一括借り上げ方式として任せるほうが安心でしょう。
三井のリパークでは、一括借り上げ方式でのコインパーキング投資のご相談を受付中です。稼働率にかかわらず毎月安定した収入を得られるうえ、設備費・運営管理費も0円、しかも管理業務は全て任せられます。※1土地の条件に合わせてさまざまなプランも用意されているので、コインパーキング投資に興味がある方は、ぜひ一度ご相談くださいね。
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「コインパーキングの投資」に関するよくある質問

この記事では、コインパーキング投資のメリットやリスク、投資判断のポイントとなるものについてご紹介しました。以下は記事のまとめです。

コインパーキング投資とは?

不動産投資の1つで、時間貸し駐車場の経営を行うことです。面積の狭い土地や変形地でも車の出入りが可能なら活用しやすく、ほかの不動産投資に比べ、初期費用も抑えられることから人気があります。
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コインパーキング投資のメリットとは?

駐車場運営会社の一括借り上げ方式にすれば、土地の整備費は必要ですが、運営のための機器や看板などの設備投資が必要ないのはメリットでしょう。また、車の出入りができれば、土地の広さや形の制限を受けにくく、オープンも撤退もスムーズです。さらに、一時的な土地活用として運用することができる点もメリットになります。
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コインパーキング投資は儲かる?

その土地でコインパーキング投資が成功するかどうかは、周辺の状況が大きく影響するため、「立地」がポイントになります。また、利用料金の設定も重要で、適切な設定ができれば稼働率も上がっていきます。こうした稼働率がどのようになるかは、実際に運営してみないと分かりませんが、コインパーキング投資の利回りは3~4%程度といわれています。
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※1立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外溝、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。
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※立地等によってはお受けできない場合もございます。 ※建物解体、アスファルト舗装、外溝、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさま(土地所有者様)のご負担となります。
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