2023.09.28

無断駐車の対策とは?悪質な無断駐車の対処法も併せて解説

悪質な無断駐車の対処と対策についてご紹介しています。
監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石 泉
株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
https://www.izumi-ohishi.co.jp/profile.html

無断駐車とは?

私有地やマンション・アパートなどでの無断駐車はトラブルに発展しやすく、駐車場経営を行ううえで起こる難しい問題の1つとして挙げられます。無断駐車とは、その土地の所有者から許可を得ないまま、勝手に駐車することをいい、他人の権利や利益を違法に侵害する不法行為です。
公道への無断駐車は道路交通法に基づき、無断駐車を行った人が駐車違反をしたとして法的な処罰の対象となります。一方で私有地の場合は、道路交通法で処罰することはできないため、警察に連絡しても対処しにくくなってしまいます。そのため、駐車場のオーナーがしかるべき対処を行うしかないのですが、こちらはやり方によって違法行為を行ったと見なされるため、ある程度の知識が必要となります。
たとえば、駐車場オーナーが、無断駐車している車をその場所からレッカー移動させたり、逆に逃げられないように車のタイヤをロックしたりすると、原則として法律で禁止されている「自力救済」と見なされてしまいます。
自力救済とは、「公的な権力ではなく、私人の実力行使によって私人の権利を回復すること」を指し、「自分の正当な権利を守るためであっても、法律の手続きを踏まずに自分で権利回復を実現させることは認められない」ということを意味します。
また、駐車場オーナーが無断駐車の車をどうにかしようとして車を傷つけてしまうと、損害賠償請求をされてしまう可能性もあるため、無断駐車への対処は慎重に行わなければなりません。では、無断駐車への対策はどのようにしたらよいのでしょうか?
この記事では、駐車場経営を行っている方や、トラブルで悩んでいる方に向けて、無断駐車されないための対策や無断駐車されてしまったときの対処法をご紹介します。
●「無断駐車対策」に関するよくある質問はこちら
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無断駐車されないための対策とは?

一度無断駐車をされてしまうと自ら車両を動かせず、警察も介入できないため、解決に手間や時間がかかってしまいます。そのため、無断駐車におけるトラブルを回避するには予防することが重要です。ここからは、無断駐車の対策方法をいくつかご紹介します。

看板の設置

所有する土地や駐車場に「無断駐車禁止」の注意看板を設置する対策方法です。私有地だとは知らずに駐車してしまうケースを防げる傾向にあるため、無断駐車しにくい状況をつくることができます。
看板を設置する際に、無断駐車に対する罰金を記載しようかと考えている方もいるかもしれません。しかし、その罰金の要求に法的な効力はなく、無断駐車した側も支払う義務はないことを覚えておきましょう。さらに、金額が必要以上に高い場合には恐喝行為として逆に訴えられてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

障害物の設置

三角コーンやチェーンを設置して物理的に駐車できなくするという対策方法もあります。駐車したい場合には、障害物を取り除く手間が生じるため、効果的な無断駐車対策の1つです。一方で、月極駐車場の無断駐車対策としては契約者にも手間となってしまうため、あらかじめ契約者に相談しておくといった工夫が必要になります。注意点として、既に無断駐車をしている車に対して障害物で囲む行為は、自力救済となり、違法であるため行わないようにしましょう。
防犯カメラ

防犯カメラの設置

防犯カメラを設置することで監視の目となり、無断駐車の抑制につながります。さらに防犯カメラには、無断駐車された際の記録を残すという効果もあるため、1台でも設置しておけば、トラブルの防止につながるといえます。ただし、24時間監視や録画が可能な防犯カメラの設置には一定の費用がかかるため、収支に照らして検討するとよいでしょう。

管理会社に委託する

管理会社に委託することで、無断駐車だけでなく、賃料滞納や近隣住民からの苦情といったトラブルが発生したときにも、代わりに対応してくれるため安心できます。無断駐車を防ぐには、駐車してはいけない場所だと思わせることが効果的です。管理の行き届いた場所は駐車しにくい傾向にあります。巡回や手入れを行ってくれる管理会社もあるため、駐車場経営に時間をかけられないという人にもおすすめです。

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無断駐車された際の対処法とは?

ここまでご紹介してきた対策をきちんと行っていても、完全に無断駐車を防げるわけではありません。では、無断駐車をされてしまった際にはどのように対処するとよいのでしょうか?いくつかの対処法をここから詳しくお伝えします。
駐車違反切符が貼られた車

警告文を貼り付ける

無断駐車している車のワイパーに張り紙を挟んで警告しましょう。その際には車両とナンバーを撮影し、証拠として控えておきます。注意点として、張り紙を車体や窓ガラスにテープやステッカーなどで貼らないようにすることが大切です。なぜならテープの場合、剥がすときに車体に塗装が剥げてしまったり、跡が残ったりすると、車の所有者とのトラブルの原因になったりする恐れがあるためです。
張り紙には無断駐車であることがはっきりと分かるように書きましょう。ただし、上記でもお伝えしたように、張り紙に「罰金○○円」などの警告を記載しても、法的な効力を持たないことを知っておく必要があります。

警察に通報する

同じ車両が何度も無断駐車する場合は警察に通報するという手段もあります。警察が車の所有者を調べ、直接所有者に対し連絡してくれる場合があるため、無断駐車している車のナンバーや色、車種といった特徴を押さえておくとよいでしょう。なお、原則として警察は「民事不介入」で所有者を教えてくれることはなく、個人間で起こったトラブルの解決はしてくれないため、注意しましょう。
車の模型を持った若い女性

所有者を特定する

所有者を特定し、注意喚起を直接行う方法もあります。たびたび同じ車に無断駐車されているという証拠を写真で残しておき、車のナンバープレート番号と私有地放置車両関係位置図を用意しましょう。私有地放置車両関係位置図は地方運輸局のホームページからダウンロード可能です。
上記の必要書類を用意すれば陸運局にて、開示請求手続きを行うことで車のナンバーから所有者を特定することができます。そして、陸運局に無断駐車している車の所有者情報を照会してもらい、その登録住所に内容証明で注意文を送ることが可能です。
内容証明には迷惑な具体的事実や、請求する金額などを記載します。この内容証明は陸運局だけでなく、行政書士を介して送ることも可能です。内容証明を事前に出すことで、再度違法駐車をされた際に被害届を出しやすく、訴訟でも比較的有利になります。そのため、複数回にわたる無断駐車でお困りの方は開示請求手続きを行うとよいでしょう。

弁護士を通じて訴訟を起こす

時間をかけてでも、問題をしっかりと解決したいと考える場合は弁護士に依頼し、訴訟を起こすことがおすすめです。警察は民事に介入しないうえに、土地の所有者は自力救済によって無断駐車への対処法が限られてしまいますが、訴訟を起こすことで問題を解決できる可能性もあります。
ただし、訴訟を起こして損害賠償を請求したとしても、相手が支払いに応じないケースも想定しておきましょう。一方で弁護士を立てることで、訴訟までいかなくとも相手方と交渉できる場合もあります。訴訟や交渉は費用や手間、時間がかかるため、よく検討して行うようにしましょう。
車の前で握手する男性2人

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悪質な迷惑駐車を防ぐために

違法駐車のトラブルを警察や弁護士に相談して解決するには時間や手間がかかります。そのため、無断駐車しにくい駐車場にすることが効果的な対策となります。看板や防犯カメラの設置などの対策を講じ、無断駐車を予防しましょう。
駐車場経営は個人で行うこともできますが、信頼できる駐車場管理会社に管理を依頼することで、トラブル時への適切な対処方法をアドバイスしてもらえたり、トラブルそのものに対応してもらえたりします。さらに、一括借り上げ方式で管理を依頼すれば、トラブル時にも自身が対応する必要がないため、経営を行ううえで安心です。
三井のリパークでは駐車場経営の相談を承っています。何かトラブルが起こった場合は、24時間365日コールセンターが対応します。また、看板の設置費用から管理や運営にかかる費用までを負担し、定期的な清掃も行っているため、無断駐車しにくい駐車場経営が可能です。駐車場経営でお悩みであれば、ぜひ三井のリパークに相談してみてはいかがでしょうか?※1
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「無断駐車対策」に関するよくある質問

この記事では、無断駐車対策についてご紹介してきました。最後に重要な3つのポイントについておさらいしましょう。

無断駐車への対応は難しい?

無断駐車への対応は簡単ではないでしょう。私有地の駐車場では、停められた車を敷地外に移動させると自力救済と見なされ、違法行為とされてしまいます。そのため、一度無断駐車されてしまうと解決に手間や時間がかかってしまうのです。
●詳しくはこちら

無断駐車されないための対策方法は?

「無断駐車禁止」と書かれた看板や、三角コーンやチェーンなどの障害物、防犯カメラを設置することで、無断駐車されにくい状況を作り出すことができます。またトラブル時への適切な対処方法をアドバイスしてもらえます。
●詳しくはこちら

無断駐車されたときの対処法って?

無断駐車が度重なるようであれば、陸運局にて所有者を特定し、警告文を直接送るという対処法があります。時間をかけてでも解決したいと考える方であれば、弁護士に相談してみるのもよいでしょう。
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※1 立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外溝、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。
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