駐車場工事にかかる費用
月極駐車場やコインパーキングなど、駐車場経営をするための駐車場工事にかかる費用は、主に以下の4つが挙げられます。
・残土処分費
・砕石実費
・舗装費
・機械設置費用
それぞれの費用について、詳しく見ていきます。
残土処分費
駐車場工事には、掘削による土を処理するための残土処分費がかかります。残土処分費の相場は2,000円~5,000円程度(1㎥あたり)です。一般的に掘削によって発生した残土が多いほど運搬や処分に手間がかかるため、費用が高くなります。さらに、運搬距離や人件費なども残土処分費に影響を与える原因の1つです。
砕石実費
駐車場工事には、砕石実費もかかります。砕石実費とは、更地の状態で前面道路よりも地面が大きく下がっている場合に、高さを合わせるための補填にかかる費用のことです。この段階で敷いた砕石は、アスファルトやコンクリートで仕上げる際の土台になるため、均一に敷き詰めなければなりません。
舗装費
駐車場工事には、整えた土地の表面を舗装する舗装費がかかります。一般的に舗装費の相場は6,500円~10,000円程度(1㎡あたり)で、舗装の素材としてはアスファルトやコンクリートがあります。コインパーキングでは、費用が高いコンクリートよりアスファルトが一般的です。
アスファルト舗装には密粒舗装、透水性舗装など、いくつかの種類があります。多くの道路で使用されているのは密粒舗装です。表面から雨水を浸透させない構造で、強度と耐久性の高さが特徴です。一方、駐車場経営では、水はけをよくしたり、水溜まりを防いだりする排水の観点から透水性舗装が選ばれることもあります。
機械設置費用
コインパーキングの場合は、地盤工事だけでなく機械の設置も必要です。個人で駐車場経営を始める場合、看板やロック板、精算機などを自分で用意しないといけません。費用も高額になるため、負担が大きいでしょう。
駐車場工事の路面別のメリットやデメリット
駐車場工事は路面によってメリットやデメリットがあります。主な種類としては以下の3つが挙げられます。
・砂利駐車場
・アスファルト駐車場
・コンクリート駐車場
それぞれのメリットやデメリットについて詳しく見ていきましょう。
砂利駐車場
駐車場経営において、砂利駐車場を採用するケースが多いのは主に月極駐車場です。砂利駐車場のメリットは、アスファルトやコンクリートに比べて、費用が安く施工も簡単な点です。アスファルトやコンクリートの場合、掘削した後にできた穴を砕石で埋め、土台をしっかり造る必要があるだけでなく、その後もさまざまな工程を踏むため時間がかかります。しかし、砂利は工事の作業員が少人数でよく、工事期間も短い点が魅力的です。また、砂利は人が歩くと音がするため防犯性にも優れています。
ただし、砂利駐車場は、劣化した砂利を定期的に補充するコストや、生えてきた雑草を取り除く手間がかかるというデメリットがあります。さらに、飛び石によって車が傷つく恐れもあるため、気を付けましょう。飛び石は飛散防止マットを敷くことで予防できます。
アスファルト駐車場
アスファルト駐車場は、コンクリートに比べて施工費用が安い点がメリットです。また、アスファルトは素材の性質上乾燥が速いため、施工後すぐ利用できるという特徴があります。特にコインパーキングでは、機械を導入するためにアスファルトを敷いていることが一般的です。
しかし、アスファルトは素材が軟らかく耐熱性や耐久性が低いため、車の切り返しによる舗装の劣化や、くぼみなどの変形の恐れがあります。また、地盤が弱い場合は改良のために追加費用がかかる可能性もあることに注意しましょう。
コンクリート駐車場
コンクリート駐車場は耐久性や強度に優れている点がメリットです。しかし、コンクリート駐車場は施工費用が高く、工事期間が長いというデメリットがあります。
駐車場工事の手順
駐車場工事のおおまかな手順をご紹介します。
1.土の掘削・残土処分
2.砕石の敷き詰め・転圧
3.アスファルトの敷き詰め・転圧(アスファルト駐車場のみ)
4.型枠・ワイヤーメッシュの設置(コンクリート駐車場のみ)
5.コンクリートの流し込み(コンクリート駐車場のみ)
6.機械の設置(コインパーキングの場合)
それぞれのステップについて詳しく説明していきます。
1.土の掘削・残土処分
駐車場工事を始めたら、まずは土地を掘削しなければなりません。掘削は周りの土地と段差が生じないように、材料を敷き詰める分だけ行うのが一般的です。たとえば、砂利駐車場の場合、穴を埋める材料は砂利しかないため、深く掘る必要がありません。しかし、アスファルト駐車場やコンクリート駐車場は材料の厚みを踏まえて、より深く掘削するのが一般的です。また、掘削後は土を掘り起こして生まれた残土を処分する必要があります。
2.砕石の敷き詰め・転圧
次に、土に圧力をかけたことで下がった地盤面に砕石を敷き詰めます。砂利駐車場の場合、砕石自体が表面になるため、アスファルト駐車場やコンクリート駐車場より多くの砕石が必要です。砕石を敷いた後は、転圧機で転圧して固めると土台が出来あがります。砂利駐車場は、ここまでの工程で駐車場が完成します。
3.アスファルトの敷き詰め・転圧(アスファルト駐車場のみ)
アスファルト駐車場の場合、砕石の表面にアスファルトを敷き、転圧機で固めると工事が完了します。駐車場にするには、最低限、アスファルト5㎝の厚みで舗装するのが目安です。また、アスファルトは、施工後に温度が50℃以下(施工から2時間程度)になると車が停められます。そのため、時間に余裕がなく、低コストで駐車場経営を始めたい人にはアスファルト駐車場がおすすめです。
4.型枠・ワイヤーメッシュの設置(コンクリート駐車場のみ)
コンクリート駐車場の場合、土台に型枠を設置する工程が必要です。というのは、コンクリートは強度が高く、地震が起きるとひび割れしやすい傾向があるためです。土台に型枠を設置することで、エネルギーの分散ができてトラブルを避けられます。さらに、コンクリートをより強くするため、建物と同様にワイヤーメッシュという柱を設置する作業が必要です。
5.コンクリートの流し込み(コンクリート駐車場のみ)
最後に、コンクリートを流し込むことで、コンクリート駐車場が完成します。施工後、コンクリートが固まったら駐車場として使用できます。流し込んでから24時間程度で表面は固まりますが、人が歩けるようになるまでおおよそ3日、車の出入りができるまでは1週間ほどかかることに注意しましょう。
6.機械の設置(コインパーキングの場合)
外構工事が終わった駐車場にラインを引き、機械を導入することで、コインパーキング経営の準備が完了します。舗装工事まで済んでいて機械の導入で悩んでいる方は、まず駐車場運営会社に相談するのがおすすめです。プロに相談することで、自分の土地に合う駐車場経営方法を提案してもらえるでしょう。
駐車場の外構工事後におすすめのコインパーキング経営
ここまで、駐車場経営を行う際の駐車場工事にかかる費用や素材、手順について説明してきました。外構工事後の活用にお悩みの方に、特におすすめなのがコインパーキング経営です。なお、1人で駐車場経営をするのが心配な方は、三井のリパークの一括借り上げ方式がおすすめです。
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※1 立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。