そもそも都市計画道路とは
「都市計画道路(計画道路)とは、都市計画法にもとづいたまちづくりのために、将来建設が予定されている道路のことです。なかには、50年以上前から計画されているにもかかわらず、いまだに工事が施工されていないものも存在します。「購入しようとした不動産が都市計画道路の予定地だった」というケースも少なくありません。
都市計画道路の工事による立ち退き
都市計画道路の予定地上に自分の土地がある場合は、道路を計画通りに敷設するために、土地の明け渡し、「立ち退き」を求められることがあります。ただし、都市計画道路の工事のために立ち退きを行う際は、その代償として補償金が支払われます。
都市計画道路における立ち退きの相場はいくら?
立ち退きの相場には、明確にいくらという目安は存在せず、実際の価格には周辺の土地の取引事例や土地の形状も影響します。
また、住民の事情に応じた費用は交渉の余地があります。たとえば、長年住んでいる土地で立ち退きによる心理的な負担が大きい場合の補償なども、ケースバイケースです。
立ち退きに伴い、建物の解体や引越し、店舗の休業などが発生する場合は、建物や工作物の移転費、移転中の仮住まいの費用、店舗や事務所の休業による営業補償などが補償金として支払われます。
立ち退きするまでの流れ
事業計画の実施が決定すると、まずは対象となる地域の住民に対して、都市計画や補償についての方針が説明されます。その後、工事を行う土地の測量・調査が行われ、立ち退きの対象となる土地が確定します。また、これと同時並行で工事のための資金調達が行われます。
現地の調査と資金調達が完了すると、都市計画を行う行政と住民の間で、それぞれの土地について立ち退きの交渉が始まります。交渉では、補償金の金額や退去時期について話し合い、両者が条件に合意すると書面上で契約が結ばれます。その後、契約内容に従って各住民は退去や引越し、登記関連の手続きを行い、行政から補償金を受け取ります。工事の対象地区の住民が全員退去したら、建物の解体と都市計画道路の工事が始まります。
都市計画道路の立ち退きは拒否できる?
都市計画道路の敷設のための立ち退きを要請された場合、拒否することはできません。拒否し続ける場合は、行政が強制的に土地を買収できるという内容が都市再開発法によって定められています。(※1)ただし、立ち退きを一度拒否しても、すぐに土地買収が行われるわけではありません。いずれ立ち退くからといって簡単に提示された条件を受け入れるのではなく、納得できる条件になるまで交渉を続けることが重要です。
都市計画道路に伴って立ち退きが必要な土地のメリット
土地が都市計画道路にかかっている場合、相場よりも安く購入できたり、税金を抑えられたりするなど金銭面でさまざまなメリットがあります。具体的には、以下の通りです。
・土地を安く購入できる
・税金対策になる
・将来的に行政が買い取ってくれる
・事業完了後は地価が上がりやすい
ここからは、それぞれのメリットを詳しく見ていきます。
土地を安く購入できる
都市計画道路の予定地は、相場より割安に購入できる可能性があるのがメリットです。これは、将来的に立ち退きが要請される可能性や建築制限を考慮し、相場よりも安い価格設定になることが多いためです。
税金対策になる
価格が安く設定されていることは、税金の観点でもメリットといえます。売買時の金額だけでなく固定資産税や都市計画税、相続税などの算出で用いる評価額も安くなるため、同じような条件のほかの土地に比べて税金を抑えられます。また、土地活用など中長期的な利用を考えている場合でも、土地を持っているだけで発生する費用を抑えられるのはうれしいポイントです。
将来的に行政が買い取ってくれる
都市計画道路の事業決定がなされると、事業の主体である行政が用地の取得を進めていきます。そのため、最終的に行政に土地を買い取ってもらえる見込みがあります。
個人の買い手を探す必要がないという意味で、将来的な売却先が想定できるのは1つのメリットです。また、行政による取得では、土地や建物の評価額に加え、建物の移転補償金も支払われるため、結果として、購入時の価格を上回る金額になる可能性があります。
事業完了後は地価が上がりやすい
都市計画道路の敷設が完了すると、交通利便性の向上や周辺環境の整備が見込めるため、周辺の地価は上がる傾向があります。そのため、該当エリアにかからなかった残地があれば、駐車場経営などの土地活用を行うことで高い収益を期待できます。
都市計画道路に伴って立ち退きが必要な土地の注意点
一方で、都市計画道路予定地の所有や利用には、さまざまな注意点もあります。具体的には、建築制限があることや、事業決定後の対応が必要であることが挙げられます。三井のリパークでは、都市計画道路予定地や残地でも駐車場経営が可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
建築制限がある
都市計画道路予定地には建築制限があり、建物を建てる際は都道府県知事などから許可を得る必要があることが注意点の1つです。具体的には、以下の条件に該当する建物であれば許可を得られることが多いといわれています。(※2)
・階数が2階以下で、地階を有しないこと
・主要構造部が、木造、鉄骨造、コンクリートブロック造、その他これらに類する構造であること
・市街地開発事業(区画整理・再開発など)等の支障にならないこと
東京都では3階建ての建物も許可されるなど、自治体によって条件も異なるので注意しましょう。
残った一部の土地の活用が難しい
土地の一部だけが都市計画道路予定地になっている場合、事業の完了後に残る土地が変形地や狭小地になってしまい、活用しにくくなる恐れがあります。実際に土地が買収される前に、残地をどのように使うかを考えておきましょう。
立ち退きの際に引越しが必要
都市計画道路予定地に居住している場合、事業が行われる前に新居を探して引越しをする手間がかかります。ただし、補償金を受け取れる分、金銭的な負担は少ないといえます。
都市計画道路予定地でおすすめの土地活用
都市計画道路予定地を空き地として保有している方は、立ち退きまでの間で土地活用を行えば、長期的な収入を得ることも可能です。ただし、都市計画道路予定地では事業が決定すると立ち退きの必要があるうえに建築制限もあるため、できる土地活用は限られます。
そこで、おすすめなのが駐車場経営です。建築制限の対象となるような建築物が必要ないので、撤収が簡単で、事業が決定した後にすぐ辞めることもできます。また、駐車場経営は変形地・狭小地でも対応しやすいため、土地の一部を買収された後の残地での土地活用にもおすすめです。
三井のリパークでは、都市計画道路予定地でも駐車場経営を始められます。管理の手間がほとんどないため、土地活用初心者の方にもおすすめです。ぜひご相談ください。
立ち退きする場合の住宅ローンはどうなる?
都市計画道路の工事によって立ち退くことになる家に住宅ローンが残っている場合、地権者と抵当権者が話し合い、補償金によって住宅ローンを完済して抵当権を抹消します。その後に建物を取り壊すという流れが基本です。金融機関によって対応が異なるため、個別に確認することが重要です。なお、残債が補償金を上回る場合は、自己資金で補う必要があります。
都市計画道路の立ち退きで一部の土地が余ったら三井のリパークへ
ここまで、都市計画道路の敷設に伴う立ち退きについて解説してきました。都市計画道路の予定地や残地を持っている場合は、土地の広さや形状に柔軟で、転用も容易な駐車場としての活用がおすすめです。
三井のリパークは、土地活用初心者の方にもおすすめの一括借り上げ方式による駐車場経営を行っています。初期費用0円で始められ、設備の点検やトラブル対応などの管理も全てお任せいただけます。(※3)土地の活用法でお悩みの方は、ぜひご相談ください。
※1 出典:e-GOV 法令検索「都市再開発法(昭和四十四年法律第三十八号)」、第九十六条
https://laws.e-gov.go.jp/law/344AC0000000038#Mp-Ch_3-Se_2-Ss_4
(最終確認:2026年3月27日)
※3 立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。