2025.08.22

駐車場のライン引きの寸法とは?自分で行う方法や注意点を解説

駐車場経営ではライン引きが欠かせません。寸法の基礎知識についてや、引き方、注意点とともに詳しく解説します。
監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石 泉
株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
https://www.izumi-ohishi.co.jp/profile.html

駐車場のラインの役割とは?

駐車場のラインは、駐車場運営に欠かせない重要な役割を果たします。主な役割は以下の4つです。
・安全性の向上
・駐車スペースの明確化
・駐車台数の最大化
・渋滞や混雑の防止
ラインが明確に引かれていると、ドライバーは自分の車の位置を正確に把握できるため、隣の車や歩行者との接触事故を防げます。また、駐車スペースをはっきりと区切れば、無駄なスペースを生むことなく最大限の台数を収容でき、収益向上につながります。
このように、駐車場経営においてライン引きは非常に重要です。今回の記事では、ライン引きの方法や作業のやり方、その注意点を解説します。
駐車場のラインと車止め

まずは車のサイズを理解しよう

駐車場のライン引きを行うには、車のサイズを理解しておくことが大切です。一般的な自動車は、軽自動車、小型車、普通車(中型)、普通車(大型)の4つに分類され、大きさの規格は以下の通りです。
・軽自動車:全長3.4m以下、全幅1.48m以下
・小型車:全長4.1m以下、全幅1.7m以下
・普通車:全長4.7m、全幅1.7m(※)
※排気量が2,000cc以下で全長・全幅・全高2.0mのいずれかを上回る車
上記のサイズはあくまで目安であり、車種によって異なるので注意しましょう。
駐車場に停められた車

駐車場のライン引きの寸法の目安

白線ラインで区分けされた駐車場の区画は「駐車ます」とも呼ばれ、国土交通省は以下のような「駐車場設計・施工指針」を示しています。(※1)
対象車両 全長(m) 幅員(m)
軽自動車 3.6 2.0
小型車 5.0 2.3
普通車 6.0 2.5
上記はあくまでも指標であるため、以下の4つのパターン別に、ライン引きの寸法を詳しくご紹介します。
・一般的な寸法
・余裕のある寸法
・軽自動車の寸法
・車いす使用者専用駐車場の寸法
それぞれ解説していきます。

一般的な寸法

一般的な駐車場でよく使われる基本寸法は、「長さ5.0m×幅2.5m」です。このサイズの区画では、軽自動車から小型車、普通車まで問題なく駐車できます。必要最小限のスペースでさまざまな車両に対応できるため、多くの駐車場で採用されています。

余裕のある寸法

余裕のある寸法にする場合は「長さ5.5m×幅2.7m」が目安です。この寸法の場合、大型の普通車やワンボックスカー、高級車でも安心して駐車できます。そのため、土地の広さに余裕のある場合や、停めやすさを重視した寸法にしたい場合は積極的に検討しましょう。

軽自動車の寸法

軽自動車専用の駐車スペースを設ける場合は、「長さ4.0m×幅2.2m」が目安です。軽自動車の利用が多く想定される場合は、専用のスペースを設置してもよいでしょう。

車いす使用者専用駐車場の寸法

車いす使用者専用の駐車場は、安全面に配慮するため「長さ6m×幅3.5m」が目安で、一般的な寸法よりも幅員が1mプラスされているという特徴があります。車いす用のスロープや手すりの設置など、設備によって必要なスペースが異なることに注意しましょう。
車いす専用の駐車スペース

駐車場のライン引きのやり方

駐車場のライン(白線)の幅は5cm~10cmが一般的で、自分で行う方法と業者に依頼する方法の2種類があります。それぞれについて解説していきます。

ライン引きを自分で行う場合

・塗料を使用する
・スプレーを使用する
・テープを使用する

塗料を使用する

道路用の塗料を用いたライン引きは、ローラーや刷毛を使って行います。比較的乾きが早く、耐久性も高いというメリットがありますが、きれいに塗るにはある程度の技術が必要です。また、地面に凹凸があると塗りにくいため、下準備に手間がかかる点にも注意が必要です。

スプレーを使用する

スプレータイプの塗料は、専用のスプレー缶を使ってラインを引きます。この方法のメリットとしては、手軽に施工でき作業も簡単であるため、短時間で広い面積を塗れる点が挙げられます。ただし、塗料が飛び散りやすく、養生が不十分だと周囲を汚してしまうことや、耐久性が塗料タイプよりやや劣る傾向があることに注意しましょう。

テープを使用する

テープタイプのラインは、専用の粘着テープを貼る方法です。施工が非常に簡単であり、貼るだけですぐに使えて作業時間も短いという点で優れています。しかし、雨やタイヤのねじれで剥がれやすく、耐久性が低いという注意点があります。
ライン引きを始める前は、路面のごみや砂利をしっかり取り除き、塗装面をきれいにしておくことが大切です。また、作業を行う際は、天候や路面の状態も考慮するようにしましょう。DIYで真っすぐなラインを引くのは難しく、ムラやゆがみが出ることもあるため、仕上がりや耐久性を重視する場合はプロへ依頼するのがおすすめです。

業者に依頼する場合

業者にライン引きを依頼すれば、費用はかかりますが、プロの技術と専用機材によって、均一で耐久性の高いラインを短時間で施工してもらえます。また、路面の状態や駐車場のレイアウトに合った最適な方法を提案してもらえるため、仕上がりも美しく長持ちし、利用者にとっても使いやすい駐車場を作れます。
また、初期コストがかからない駐車場管理会社に、一括借り上げ方式で依頼するのもおすすめです。ライン引きだけでなく、日常の管理やトラブル対応、定期的なメンテナンスやリフォームまで一括して任せられます。
駐車場のライン

駐車場のライン引きを自分で行う場合の注意点

駐車場のライン引きを自分で行う際は、いくつかの注意点があります。

作業が難しい

どんな方法でラインを引いても、DIYできれいな仕上がりを目指すのは難しいことが多いでしょう。また、慣れない人が引いたラインは比較的劣化が早く、引き直す回数が増えてしまう可能性もあります。時間と労力を無駄にしないためにも、業者に依頼することをおすすめします。

定期的なメンテナンスが必要

駐車場は一度ラインを引いたら終わりではなく、定期的に状態をチェックし、必要に応じて補修や再施工を行います。自分で管理するのが難しい場合は、一括借り上げ方式での駐車場経営を検討しましょう。日々のメンテナンスからトラブル対応まで任せられるため、管理の手間をかけずに経営を行えます。

寸法を誤ればトラブルに発展する場合もある

駐車場のラインの寸法は、利用者の安全や駐車場の使いやすさに直結する重要な要素です。寸法を誤ってしまうと、車が収まらなかったり、隣同士の車が接触しやすくなったりと、さまざまなトラブルに発展することもあります。ラインが不明瞭なまま放置していると、利用者同士のトラブルや事故のリスクも高まります。
また、駐車時に車の向きを変えるためのスペースも必要です。一方通行か対面通行かという条件によって、車路の幅員には決まりがあります。寸法や配置、車路の幅員には十分注意し、国の基準やガイドラインを参考にして正確なライン引きを行いましょう。
車のないコインパーキング

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駐車場のライン引きを自分で行うのはハードルが高く、業者に依頼すると費用がかかってしまいます。
そこで、おすすめしたいのが三井のリパークの一括借り上げ方式です。三井のリパークの一括借り上げ方式であれば、駐車場の設計・施工から運営管理まで、運営費0円(※2)でお任せできます。全国で駐車場を運営しているノウハウを生かし、限られた土地でも最適なレイアウト・ライン引きをご提案します。土地オーナーさまの負担になることなく、土地を最大限活用することで安定した収入が見込めます。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
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※1 出典:「駐車場設計・施工指針について」、国土交通省
https://www.mlit.go.jp/road/sign/kijyun/pdf/19920610tyuusyajou.pdf
(最終確認日:2025年7月30日)
※2 立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。
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