機械式駐車場の修繕費用相場
機械式駐車場が故障した際の修繕費用の相場は1台あたり約100万円です。また、定期的なメンテナンス費用として、1台あたり年間約5万円~15万円がかかります。機械式駐車場を正常に管理していくために、日常的なメンテナンスは欠かせません。そこで日常的なメンテナンス費用も含めて、修繕費用の相場の詳細について解説します。
日常的なメンテナンス費用
機械式駐車場1台あたりのメンテナンス費用の相場は、年間5万円~15万円程度です。機械式駐車場は、定期的なメンテナンスを行う必要があり、維持管理には費用がかかる傾向があります。これは、多くの可動部品やセンサーを搭載しているためです。国土交通省による「『機械式立体駐車場の安全対策に関するガイドライン』の手引き(平成28年)」(※1)では、専門技術者による点検は1ヵ月~3ヵ月以内に1度を目安に取り組むべきこととしてまとめられています。機種や使用頻度などに応じて点検を行い、必要な措置を講じなければなりません。
大規模な修繕費用
機械式駐車場の修繕費用は、1台あたり約100万円です。修繕作業では一定期間ごとに主要部品の交換を行います。また、部品交換だけでなく、塗装や防錆なども必要です。これらを行うことで、機械式駐車場がアップデートされ、日々の安全な稼働につながります。
【一覧表】種類別の修繕費用
一概に機械式駐車場といってもさまざまな種類があります。ここでは主な種類別の修繕費用をご紹介します。
なお、機械式駐車場の修繕費用は設備の仕様や設置環境、経過年数などによって異なります。そのため、一定の客観的な目安を把握することが重要です。そこで参考になるのが、国が示している修繕費の目安です。
国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン(令和6年6月改定)」(※2)における、機械式駐車場のタイプ別修繕工事費の目安を一覧表にしてまとめました。
| 種類 |
構造の特徴 |
1台あたりの修繕工事費(月額) |
50台あたりの修繕工事費(月額) |
| 二段(ピット一段)昇降式 |
下段を地下(ピット)に収納 |
6,450円 |
32万2,500円 |
| 三段(ピット一段)昇降横行式 |
パズルのように移動 |
7,210円 |
36万500円 |
| 垂直循環方式 |
観覧車状に循環 |
4,645円 |
23万2,250円 |
| エレベーター方式 |
エレベーターを利用して垂直方向に移動 |
4,645円 |
23万2,250円 |
修繕費用は、主に経年劣化に伴う部品交換費用です。機械式駐車場では、車両の昇降や保持のためにチェーンやワイヤーなどの消耗部品が使用されており、安全確保のため一定周期での交換が必要です。ただし上の一覧表に挙げた金額はあくまでも目安で、設置年数や修繕内容により費用は変動します。
機械式駐車場の修繕周期と耐用年数
分譲マンションといった施設に導入されている機械式駐車場の耐用年数は、税法上15年です。しかし、マンション内の駐車場でなく、コインパーキングや月極駐車場などの駐車場経営として機械式駐車場を管理している場合、耐用年数が10年と捉えられる場合もあります。
税法上は以上の通りですが、実際の修繕周期は必ずしも一致しません。たとえば、定期的にメンテナンスを行うことで、耐用年数よりも長く使用できるケースも多く見られます。一方、メンテナンスを怠ると、早く故障する可能性もあるため、定期的な点検が大切です。一般的には、定期的なメンテナンスを実施しつつ、15年~30年たったら修繕することが推奨されます。
機械式駐車場の修繕費用を抑えるポイント
特にマンションの設備として導入されている機械式駐車場では、修繕時に修繕積立金が不足するケースもあります。高額な費用を想定しつつ、実際の稼働状況や装置の現状を踏まえて、計画的に管理することが重要です。ここでは、メンテナンス会社選びと修繕計画について具体的に解説します。
メンテナンス会社の選び方
機械式駐車場の修繕費用を抑えるために、メンテナンス会社の選定基準を明確にすることが大切です。緊急対応体制の有無や柔軟な修繕計画、提案ができるかを見極めましょう。
また、駐車場管理を外部に委託している場合は担当する管理会社によっても修繕費用は変わる可能性があります。管理会社によっては、複数のメンテナンス会社のなかから適切な業者を手配してくれたり、点検から修繕、さらには空き区画の募集まで一括で引き受けてくれたりする場合もあります。稼働状況に合わせた最適な修繕タイミングをアドバイスしてくれる、信頼できる会社を選択しましょう。
修繕範囲の最適化
修繕において一気に部品交換や塗装などを行わず、劣化状況に応じて優先順位を付けることが大切です。修繕時期をずらして修繕範囲を最適化することで、急な高額出費をなくせます。
機械式駐車場の維持費を抑えるポイント
機械式駐車場において、日常的なメンテナンスは欠かせないものの定期的にかかる費用が抑えられれば、その分を修繕が必要になった際に充てられます。ここでは、維持費を抑えるためのポイントを2つご紹介します。
一括借り上げで委託する
駐車場管理会社に一括借り上げで管理を委託すると維持費を削減できます。機械式駐車場を一括借り上げで管理してもらうことで、空き区画の有無にかかわらず、賃料が保証されるからです。
なお、駐車場運営を三井のリパークに任せれば、通常運営にかかる費用を削減できます。たとえば、駐車場運営に必要な設備費、通常使用の範囲内での機器メンテナンスにかかる費用などは三井のリパークが負担(※3)します。これによって、ランニングコストをかけずに駐車場を維持できるでしょう。
ほかの選択肢を検討する
駐車場の利用率が低いまま修繕周期がくると、1台あたり100万円近い高額な修繕費用だけが重くのしかかってしまいます。その場合、ニーズに合わせた第3の選択肢を検討するのも1つの手です。
空き区画をコインパーキングにする
マンションに導入された機械式駐車場であれば、空き区画を一般向けのコインパーキング(時間貸し)として活用する方法があります。コインパーキングによる外部からの収益を修繕費に充当できるため、実質的な維持費を減らせます。
平面化(撤去)の検討
利用率が著しく低い場合は、機械式装置を撤去し、平面駐車場に転換することも選択肢に挙げられます。初期の解体費用はかかりますが、その後のメンテナンス費や電気代、高額な部品交換費が不要になるので、長期的なトータルコストを低く抑えられます。
マンションなどの機械式駐車場の管理運営なら三井のリパーク
機械式駐車場の修繕には高額な費用が必要です。修繕周期をもとに修繕計画を立て、適切なメンテナンスを行うことで費用は抑えられます。日々のメンテナンスと併せて、効果的な維持管理の方法を検討しましょう。
三井のリパークでは、機械式駐車場の運営サポートを行っています。一括借り上げ方式での運営では、利用状況にかかわらず毎月一定の賃料が支払われる(※3)ので、安心して任せられます。既に機械式駐車場を運営しており、修繕やメンテナンスを検討している方は、ぜひ一度お問い合わせください。
※1出典:国土交通省「『機械式立体駐車場の安全対策に関するガイドライン』の手引き(平成28年)」
https://www.mlit.go.jp/common/001145272.pdf
(最終確認:2026年2月26日)
※3:立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。