【複合商業施設】街の発展と人々の暮らしを支える施設付帯駐車場の事例をご紹介【三井のリパーク】

街づくりと共にある駐車場運営のあり方とは？

近年、大規模な都市開発が行われている埼玉県大宮市。2022年4月、大宮駅東口エリアに、新たなシンボルとして複合施設「大宮門街（オオミヤカドマチ）」が誕生しました。また、大宮門街は、大宮駅から氷川神社の参道へ続く「門」の役目を果たす場所で、1966年の開業以来、地元の住民に親しまれてきた「中央デパート」の跡地に建設されました。

今回は、株式会社中央デパートの代表取締役社長の木村さまと、取締役の藤井さまに、街の再開発における駐車場施策や、施設付帯駐車場の運営管理業務を三井のリパークに委託いただいた理由、開業後の運営に関する課題と解決方法などについて詳しくお伺いしました。

建物の制約や途中変更に対する柔軟な対応が決め手に

―「大宮門街」の建設は、2010年に策定された「大宮駅周辺地域戦略ビジョン」の一環ですが、施設に付帯する駐車場の設計を決めるにあたりどのような経緯がございましたか？

自治体のビジョンを受けて、2015年に「大宮駅東口大門町2丁目中地区市街地再開発組合」が発足しました。その翌年の2016年に、再開発組合で選定した4社から、コンペティションを通してそれぞれご提案をいただきました。

当初は、建設するビルの制約もあり、機械式駐車場を導入する方向で各社にご相談していました。しかし、各社から「機械式では採算が取れない可能性が高い」とアドバイスをいただき、駐車場の設計について検討を重ねた結果、自走式に変更しました。途中の方向転換でしたが、各社には改めてご提案いただき、三井のリパークさんを選んだというのが導入の経緯です。

―三井のリパークを選んでいただいた決め手は何だったのでしょうか？

駐車場の設計が決まって各社から運営管理の提案をもらったところ、三井のリパークさんは収益について明確なビジョンを提示してくださったので、契約の締結を決めました。

実は、運営方式について、契約後に社内で「一括借り上げ方式でいいのか？」という議論が起こりました。その際も、三井のリパークさんは、私たちの要望に寄り添いながら対応してくださって心強かったです。最終的には、私たちも駐車場運営について学んでいこうとなり、管理委託方式で依頼することになりました。

コロナ禍でも独自のサポートで稼働率をアップ

―大宮門街が開業したのはコロナ禍でしたので、ご苦労もあったのではないでしょうか？

オープン当初は、コロナ禍の影響で厳しい状況が続きました。なかなかテナントが決まらず、駐車場の稼働率も上がりませんでした。先の見通しがつかないなか、三井のリパークのご担当者は、近隣の商業施設や会社に駐車場定期利用券の販売活動を行い、少しでも収益を上げるために尽力してくださいました。私たちは焦るばかりでしたが、ご担当者は「この立地なら必ず需要がありますから」と動じずに足場を固めてくださり、そのおかげで少し風向きが変わったと感じています。とてもありがたく、感謝しています。

―現在のご状況はいかがでしょうか？

現在は、開業初期の3倍ほどの収益になっています。

街の複合施設は、地域住民の方々の大きな期待を担っています。そういう意味では、建物との調和を考慮して、P看板や案内看板を大宮門街のロゴマークと同じカラーリングにしていただいたことも、ご利用者さまの「ここは特別な駐車場なんだ」といった満足感につながっているようです。また、ネット上で「大宮門街の駐車場は車が停めやすく、防犯カメラがあって安全」というコメントを見かけることがありますが、知名度が上がるとともに利用者が増え、リピーターも増えていると感じています。

24時間・365日の緊急対応と先進のデータ分析が強み

―駐車場運営において、三井のリパークでよかったと思う点はありますか？

特に、緊急時の対応における安心感が高いと感じています。開業前は、不安が全くなかったわけではありませんが、有人管理はもちろん、防犯カメラやコールセンターなど、24時間・365日の運営管理体制があるため、安心してお任せできています。

また、設備面が充実していることも大きなメリットです。開業時からゲート式とカメラ式を併用しており、ご利用者さまのニーズに応じた効率的な駐車場運営ができています。

―ずばり、三井のリパークの強みは何でしょうか？

三井のリパークさんは、リアルタイムで駐車場の利用データを収集して分析を行っているので、実績に即した膨大なデータを持っていることが強みではないでしょうか。私たちの場合、一括借り上げではなく、管理委託を選択したことでリスクが大きくなった部分があります。当初は、何かあったときにどこまでご相談できるのかと不安でしたが、三井のリパークのご担当者が、データをもとに管理や経営の具体的なアドバイスをくださったので安心しました。

また、三井不動産グループのブランド力はやはり絶大です。自分たちの施設に三井のリパークさんの駐車場が入っていることは、利用者へのアピールと信頼につながると実感しています。