田舎の土地活用は難しい?
所有している田舎の土地の活用に悩んでいる方はいませんか?田舎の土地活用は難しいと思われがちですが、実際のところはそうではない場合も多々あります。
田舎の土地活用が難しいと考えられる原因としては、人口が少ないことによる需要の低さや、特徴的な地形によって活用方法が限られることなどが挙げられます。しかし、その土地ならではの特徴をしっかりと把握できていれば、初心者でも収益を得られる可能性はあります。田舎の土地でも諦めずに、うまく活用をして収益化できる方法を探ることがおすすめです。今回は、田舎の土地活用を始める前に知っておきたいポイントや、具体的な活用方法、活用方法の選び方まで詳しく解説します。
田舎の土地活用を始める前のチェックポイント
田舎の土地活用を始める前にまずはチェックしておきたいポイントがあります。順番に見ていきましょう。
規制の対象になっていないか
郊外の土地の場合、規制によってその土地でできることとできないことが定められている場合があります。大きな障害となっている規制は、「都市計画法」と「農地法」です。土地活用を始める前に知っておきたい、この2つの規制について解説していきます。
都市計画法
都市計画法には、無秩序な開発を防止し、人々が快適に暮らすためのルールが定められています。都市計画法のなかで、田舎の土地活用をする際に特に注意すべきなのが「市街化調整区域」です。これは市街化を抑えるために定められており、一部を除いて、許可がない限り原則として建物を建設することができないようになっています。ただし、農林業に関する施設や、それを営む人の住宅、図書館や公民館といった公益上必要な建物などは許可なしでも建築可能です。
市街化調整区域の対象地域かどうかは、市区町村の都市計画課に問い合わせるか、インターネット上で「市区町村名 + 市街地調整区域」で検索が可能です。マンション経営や介護施設の開設など、建物を必要とする土地活用を検討している場合は、事前に確認しておくようにしましょう。
農地法
郊外での土地活用を検討する際に、特に気を付けるべきなのは農地法です。農地の減少を防ぐため、地目が農地である土地を売却したり転用したりする際には、農業委員会からの許可を得なければならないということが決められています。
農業委員会に申請してから許可が下りるまでには、2~3ヵ月ほどかかります。そのため、農地を別の方法で活用したい場合には早めに動き始めるのがおすすめです。
また農地の分類のなかで、「農業振興地域」に指定されている地域は、やむを得ない事情がある場合は許可が下りることもありますが、原則農地転用が不可能な地域です。こちらも事前に確認するようにしておきましょう。
その土地に合った活用方法か
田舎の土地の活用方法を選択する際には、その土地に合った方法であるか確認しましょう。活用方法によってはニーズが合わず、収益が得られにくいケースもあります。
たとえば人口が少ない地域での賃貸住宅経営や、高齢者が少ない地域での高齢者向け住宅の経営などは、十分な収益を得られない可能性が高いでしょう。土地活用を成功させるには、その地域の特性を理解したうえで、最適な方法を選択することが大切です。
補助金を受けられるか
土地活用の方法によっては、国や自治体から補助金を受け取れる場合があります。たとえば、サービス付き高齢者向け住宅や保育園などは、補助金を受け取れる可能性が高い施設です。
ほかにも、自治体ごとにさまざまな補助制度が設けられています。利用できる制度があるのか、自治体に相談してみましょう。
田舎の土地活用アイデア7選!
ここからは、田舎の土地活用を成功させるためのアイデアをご紹介していきます。田舎でできるおすすめの土地活用方法は以下の通りです。
・賃貸住宅経営
・太陽光発電
・サービス付き高齢者向け住宅
・市民農園
・トランクルーム経営
・駐車場経営
それぞれの活用方法の特徴を解説していきます。
賃貸住宅経営
賃貸住宅経営には、一戸建て住宅とアパート・マンションの2種類があります。それぞれのメリットや注意点について見ていきましょう。
一戸建て賃貸経営
賃貸の一戸建て住宅は、賃貸マンションやアパートの経営と比較して建築費が安く、既に家が建っている場合は一戸建て賃貸としてそのまま貸せるため初期費用が安いことがメリットです。
また、主な入居希望者は、定住を希望していることが多いファミリー層であるため、安定した利益が見込めます。しかし、入居者が退去してしまうと、集合住宅と違って収益がゼロになってしまうことは注意すべきポイントです。
マンション・アパート経営
マンション・アパート経営のメリットは、立地や賃料の設定、用意する部屋数などの工夫によっては大きな収益が得られることです。一方で、マンション・アパート経営は初期費用が高く、入居者が集まらなかった場合は収益が見込めないため、失敗に終わってしまうケースもある点に注意しなければなりません。
空室リスクを減らして収益を得るためには、田舎の土地でも賃貸のニーズはあるかどうか十分リサーチすることが必要です。駅やバス停が近い土地や、学校や病院などへのアクセスがよい土地なら可能性はあるといえるでしょう。
太陽光発電
太陽光発電も、広い土地が多い郊外でおすすめの土地活用方法です。田舎の場合、太陽光を遮る大きな建物が少なく、土地の購入費用も比較的安いため、太陽光発電に適しているといえるでしょう。また、田舎での土地活用の懸念点である集客の問題もありません。
自治体によっては、補助金を受け取れる可能性があるため確認するようにしましょう。ただし、太陽光発電を行う場合、敷地内の雑草の定期的なメンテナンスが必要な点には注意が必要です。
サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは、バリアフリー構造などを有し、介護・医療と連携して、高齢者を支援するサービスを提供する高齢者のための住宅のことです。日本では現在少子高齢化が進んでいるため、こうした介護施設の需要が高まっています。
サ高住を経営するには、施設を建設するための大きな初期費用が必要ですが、国からの補助金制度が受けられます。初期費用と受けられる補助の内容を比較して検討することがおすすめです。
市民農園
市民農園とは、農家でない市民が小規模の農地で非営利的に野菜や果物、植物などを栽培する農園のことです。この市民農園には、土地の所有者自らが農園を開設する「農園利用方式」と、土地の所有者が別の利用者に農地を貸す「貸付方式」の2種類があります。土地の所有者以外が農園を開設する際、貸付方式では原則として、特定農地貸付法の手続きが必要です。
農園開設にあたり、一定の要件内であれば、農業委員会に農地転用の手続きを行わなくても活用でき、特定農地貸付法では、農業委員会の許可は不要ですが、市民農園の開設者が農業委員会に申請して、 その承認を受ける手続きが必要です。休憩施設やトイレなどの建物を併せて設置する際には、農業委員会の許可が必要となるため手続きには気を付けましょう。
トランクルーム経営
トランクルーム経営とはトランクルームを設置し、ものを収納・保管するために活用してもらうサービス方法です。土地の整備のほかに、コンテナやトランクルームの取得と設置が必要です。
一時的に荷物を保管したいという理由で、近隣の住人や市街の人からのニーズが見込めます。ただし、初期費用が安い代わりに、リターンも大きくないことを理解しておきましょう。
駐車場経営
駐車場経営は、初期費用を抑えやすく、建物や大きな設備を導入する必要がないため、比較的始めやすい土地活用方法です。また、原則建物の建設を禁止されている市街化調整区域でも経営可能で、狭小地や変形地でも始められるほか、ほかの土地活用への転用もしやすいといったメリットもあります。
駐車場経営には、「月極駐車場」と「コインパーキング」の2種類があります。月極駐車場とは、利用者が1ヵ月単位で駐車場利用契約(賃貸借契約)を結ぶ駐車場を指し、コインパーキングとは、契約なしで誰でも利用できる時間貸し駐車場を指します。
田舎の土地でも経営は可能ですが、集合住宅や商業施設が近く、駐車ニーズがある土地に向く活用方法であるため、事前の市場調査が必要です。
●月極駐車場経営のメリットや経営のポイントに関する記事は
こちら
●コインパーキング経営のメリットや経営のポイントに関する記事は
こちら
●駐車場経営のメリットや経営のポイントに関する記事は
こちら
田舎の土地活用方法の選び方
土地活用をするうえで収益性は重要です。土地を活用できても赤字になってしまっては意味がありません。高い収益を見込める可能性があるのは、賃貸住宅経営や高齢者施設経営などですが、本当に需要があるのかをしっかり検討してから選択するようにしましょう。
収益性を重視
土地活用をするうえで収益性は重要です。土地を活用できても赤字になってしまっては意味がありません。高い収益を見込める可能性があるのは、賃貸住宅経営や高齢者施設経営などですが、本当に需要があるのかをしっかり検討してから選択するようにしましょう。
初期費用を重視
土地活用をするには、ほとんどの場合で初期費用が発生します。しかし、どの方法を選ぶかによってかかるコストに大きく差があります。初期費用を抑えて土地活用を始めたいという方には、駐車場経営がおすすめです。一括借り上げ方式で管理を依頼する駐車場経営であれば、初期費用の負担がなく、長期的な一定の収益も期待できます。
転用性を重視
土地活用の際に、転用性を意識するのも1つのポイントです。建物を建設したり、大きな設備を導入したりすると、転用する際に手間やコストがかかってしまいます。転用性が高い方法を選択すれば、求める利益が出なかった場合でも別の方法で土地活用を行うことも比較的容易にできます。転用性の高さでいうと、駐車場経営やトランクルーム経営などがおすすめです。
田舎や郊外の土地活用にお困りの方は三井のリパークへ!
ここまで、田舎で土地活用をする際のポイントやアイデア、選び方などをお伝えしてきました。土地活用を始める際にはまず、それぞれの活用方法の特徴やメリット、リスクなど、さまざまな側面を知り比較することが重要です。
三井のリパークでは、リスクを抑えた土地活用を行いたい方に一括借り上げ方式での駐車場経営をご案内中です。一括借り上げ方式とは、三井のリパークが一括で土地を借り上げ、賃料をお支払いする経営方法をいいます。
経営に不安がある方や知識がない方でも気軽に土地活用をすることができ、機器費用、設置費用、運営管理費用が全て0円です。また、駐車場の利用状況にかかわらず、毎月一定の額が支払われるため「田舎での駐車場経営は空車リスクが心配」という方も安心して土地活用を行っていただけます。
さらに将来、駐車場経営以外の転用や売却のニーズが生じた際も、三井不動産グループの総合力を生かしてご相談を承ります。田舎や郊外の土地活用にお困りの方、駐車場経営を検討中の方はぜひ一度お気軽にご相談ください。※1
●駐車場経営・土地活用に関するご相談・お問い合わせは
こちら
※1 立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。