2024.06.10

空き家の買取り基礎知識まとめ!メリットや注意点など解説

空き家の売却方法の1つである買取りのメリットや注意点について解説。併せて、空き家買取りが難しい場合の土地活用方法として駐車場経営についてもご紹介します。
監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石 泉
株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
https://www.izumi-ohishi.co.jp/profile.html

空き家を買取りに出すべき理由

使っていない空き家や、相続したものの活用予定がない空き家をどうするか、困っている人もいるでしょう。また、継続的に手入れをしていく時間がない、空き家が地方にあってなかなか行けないなどの理由で放置してしまっている人もいるかもしれません。
しかし、空き家を放置してしまうと危険です。建物劣化による倒壊や、悪臭・害虫の発生、不審火、景観の悪化など、周囲に被害をもたらすことがあります
また空き家を所有していることで、固定資産税を納め続けることになります。加えて、放置したままにしていると、2015年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、「特定空き家」に指定されてしまう恐れもあるので注意が必要です。
特定空き家とは以下の状態の空き家のことを指します。※1
・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
特定空き家に指定されると、固定資産税の住宅用地特例を受けられなくなります。本来、居住用の建物が立っている土地にかかる固定資産税は、200㎡までは6分の1、200㎡を超える部分については3分の1が特例措置により軽減されます。しかし、特定空き家であると判断されてしまうと固定資産税が軽減されなくなってしまうため、以前まで払っていた額の最大6倍の税負担を強いられてしまうのです。
さらに、2023年に法律が一部改正され、特定空き家の範囲が拡大し、そのまま放っておくと特定空き家になる恐れのある「管理不全空き家」も指導・勧告の対象となりました。勧告を受けると、固定資産税等の軽減措置が受けられなくなります。固定資産の増額は経済的な負担になるため、なるべく早めに対応しましょう。
そこで、空き家を手放す1つの方法として、「買取り」があります。不動産会社に直接不動産買取りしてもらう方法のことで、仲介よりも短時間で取引できるメリットがあります。一方で駐車場経営やアパート経営などのように、空き家のあった土地を手放さずに活用する方法もあるため、自分に適した方法を検討しましょう。
今回は空き家買取りのメリットや注意点、土地活用の代表例として、駐車場経営のメリットや流れについて解説していきます。
●空き家の有効な活用方法に関する記事はこちら
●不動産相続の手続きや税金、必要書類に関する記事はこちら
空き家

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空き家買取りのメリット

空き家を手放すためには、不動産仲介による売却や空き家バンクの利用などいくつかの方法があります。そのなかでも今回は不動産会社の買取りによる売却について解説していきます。不動産会社の買取りで売却する主なメリットは以下の通りです。
・短い時間で現金化できる
・リフォーム費用や解体費用がかからない
・仲介手数料がかからない
買取りにはどのようなメリットがあるのか理解したうえで、空き家の使い道を考えましょう。
買取り時のメリットのイメージ

短い時間で現金化できる

空き家の買取りは、買い手を見つける手間が省けるため短時間でスピーディーに取引を終わらせることができます。仲介で売却しようとすると、広く一般から買い手を募るため時間がかかってしまうことがありますが、買取りの場合は不動産会社が買い手であるため、買主を探す必要がありません。そのため、不動産会社との交渉が成立したらすぐに売却の手続きに進むことができます。
仲介では売却まで約3か月かかるのが一般的ですが、買取りでは約1か月での売却が可能です。買取りは、空き家をできるだけ早く現金化したいと思う方におすすめの方法といえるでしょう。

リフォーム費用や解体費用がかからない

空き家の状態が悪い場合、不動産仲介だとなかなか買い手が見つからない場合が多いため、リフォームしたり、解体して更地の状態で売却したりすることも多くあります。しかし、買取りの場合不動産会社が買い取った後にリフォームしているため、売主はリフォームや空き家の解体を行う必要がありません。
加えて、買取りの場合、使わなくなった家財などを処分せずにそのまま売却できるケースもあります。そのため、家財を処分する手間と費用もかからずに空き家を売却できます。

仲介手数料がかからない

買取りで売却した場合、原則仲介手数料が発生しないため、費用削減ができます。一方仲介の場合は、売主と買主の間を不動産会社が取り持つためその分仲介手数料がかかってしまいます。しかし、買取りであっても不動産会社によっては、さまざまな名目で手数料を請求するケースもあるため、注意が必要です。

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空き家買取りの注意点

ここまで空き家を買取りに出すメリットを紹介してきましたが、空き家を買取りに出す際はいくつかの注意点があります。ここでは以下の3点について解説します。
・売却価格が相場より低くなる
・買取りしてくれない場合もある
・不動産会社選びが大変
空き家を買取りで売却したいと考えている方は、これらの注意点を考慮したうえで判断するようにしましょう。
注意点のイメージ

売却価格が相場より低くなる

買取りの場合、仲介の相場より売却価格が低くなる傾向があります。不動産会社は、買い取った空き家をそのまま売りに出すのではなく、リフォームやリノベーション、解体を行って再販することが一般的です。よって、それらの費用を差し引いたうえで、さらに自社の利益が出るような価格設定をするため、仲介の売却価格よりも買取り業者が設定する買取価格が安くなってしまうのです。

買取りしてくれない場合もある

不動産の状態によっては、買取りをしてくれない場合もあります。ある程度築年数がたっていても買取りに応じてくれるケースがほとんどですが、あまりにも古い場合や修理する箇所が多い場合、修理費用が高くなるため買い取ってくれないことがあります。
ほかにも立地や環境、条件によって、販売が見込めないと認定された場合や、事件や事故などで人が亡くなっている場合も、買取りに応じてもらえないケースがあります。

不動産会社選びが大変

買取りを依頼する不動産会社を選ぶ際は、なるべく空き家がある土地に近い業者を選ぶのがよいとされています。しかし、エリアによっては、買取りを行う業者が少なく買取り業者が決まるまで時間がかかってしまうこともあります。近くの不動産会社が買取りを行っているか、確認するようにしましょう。

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空き家を高く買取りしてもらうためのポイント

買取りの場合、不動産会社が提示した査定価格がそのまま物件の売却価格になります。そのため、複数の不動産会社に査定依頼し、比較したうえで最も高い査定額を提示した会社に買取りを依頼するのが一般的です。
空き家をできるだけ高値で買い取ってもらうためのポイントは以下の通りです。
・空き家買取りに強い業者を選ぶ
・場合によっては残置物の撤去をしておく
これらのポイントをしっかりと押さえて、利益を得られるようにしましょう。
家の買取りイメージ

空き家買取りに強い業者を選ぶ

空き家の買取実績が豊富な業者であれば、買取り後の物件活用のノウハウも蓄積されている傾向があります。そのため、ほかの買取業者よりも高値で買い取ってもらえる可能性があるでしょう。不動産会社を選ぶ際は、買取り実績を見て判断するのもおすすめです。

場合によっては残置物の撤去をしておく

空き家の買取りでは、残置物をそのままにしても売却できる可能性はあります。しかし、残置物の量がそれほど多くない場合、不動産会社が行う撤去処理の費用より、自分で撤去したほうが安くなることがあります。その場合、本来撤去処理費用として差し引かれるはずだった分だけ、高い金額で買い取ってもらうことができるため、必要に応じて自分で撤去するようにしましょう。

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空き家を駐車場にするメリット

ここまで空き家の買取りについて述べてきましたが、お伝えしたように必ずしも買取りしてもらえるとは限りません。また、空き家の状況によっては買取りよりも有効な処理方法が見つかる可能性も考えられます。そこで、ここでは空き家を処理する方法として空き家を解体し、土地を活用して収益を得るという方法について解説します。
土地活用の1つの例として、ここでは比較的初心者の方でも始めやすい駐車場経営をご紹介します。空き家を駐車場にする際のメリットは以下の3つです。
・初期費用を抑えられる
・安定した収入を得られる
・転用性が高い
駐車場経営のメリットを理解し、空き家を活用する選択肢として検討してみましょう。
駐車場

初期費用を抑えられる

駐車場経営は初期費用が比較的安い土地活用方法です。同じ土地活用でもアパート経営やマンション経営を行うためには、新しく建物を建設しなければならないため、多くの初期費用がかかります。一方駐車場経営は建設費用がかからず、設備の導入費用も安いため、ほかの土地活用方法と比べると経済的負担を抑えたうえで土地活用ができるといえるでしょう。

安定した収入を得られる

駐車場経営がうまくいけば、長期にわたって安定的な収入を得ることができます。そうなると、不動産売却するよりも、より大きな利益を得られる可能性があります。

転用性が高い

駐車場経営は転用性が高いこともメリットの1つです。大きな建物を建設する必要がないため、設備の撤去が容易で、ほかの土地活用に移行したり、土地を売却したりしやすいという特長があります。
●駐車場経営にかかる初期費用や基礎知識に関する記事はこちら

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空き家を駐車場にする際の注意点

ここまで空き家を駐車場にする際のメリットをお伝えしてきましたが、注意点についても押さえておきましょう。注意点は以下の通りです。
・空き家の解体費用がかかる
・固定資産税の優遇措置が受けられない
・利用が少ないと赤字になる危険性もある
駐車場経営を行う場合、まず空き家を解体する必要があり、このときの空き家の解体費用は自身で負担しなければいけません。
また、空き家を解体して更地にしてしまうため、住宅用地特例の優遇措置は受けられなくなります。それによって、固定資産税が軽減されなくなり、納める税金が増加してしまいます。空き家の解体や、税金の増加など新たにかかる費用が多くあるため、収支を把握し計画的に行うことが大切です。
さらに、駐車場利用者が少ないと、十分な収入が得られず、赤字になってしまうことも考えられます。利用者のニーズに応えることや、どのような経営方式にするかが重要になってくるため、安定した利益を得るために慎重に検討しましょう
●駐車場経営にかかる固定資産税や節税方法に関する記事はこちら
車と電卓

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空き家の買取りが不安なら駐車場経営も検討しよう

ここまで空き家を処分する方法として、買取りと駐車場経営についてご紹介してきました。
空き家を買取りによって売却する場合、短時間で取引が可能というメリットがあるものの、業者が設定する買取価格は一般的な売却相場より安かったり、そもそも買い取ってもらえない可能性もあったりします。しかし、空き家を放置することは多くのリスクが伴います。
そのため、空き家の買取りがうまくいかない場合は、建物を解体して土地活用し、継続的な収入を得るのも選択肢の1つです。経営方法にもよりますが、駐車場経営は手間や費用を抑えて、毎月一定の収入を得られる可能性が高い土地活用方法です。一括借り上げ方式であれば管理の手間がかからず、設備費用等が無料で始められるケースもあります。
三井のリパークは、管理業務を全て代行するほか、設備費や維持費も負担いたします。さまざまな導入契約プランがあるので、手軽に土地活用したい、経営に時間や手間をかけたくないという方におすすめです。※2 駐車場経営に興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
●駐車場経営や土地活用のご相談・お問い合わせはこちら
●コインパーキングの経営方法に関する記事はこちら
※1 出典:「管理不全空家等及び特定空家等に対する措置に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)」、国土交通省
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001712338.pdf
(最終確認:2024年4月5日)
※2 立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。
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