狭い土地とは
狭い土地のことを、狭小地と呼びます。明確な定義はありませんが、一般的に15~20坪以下の土地を指す言葉です。面積が狭いだけでなく、三角形であったり台形であったりする変形地や、不整地などもこの狭小地に含まれ、首都圏や都心部といった人口密度の高い地域に多い傾向があります。
狭い土地だと、土地活用をしても十分な収益が得られないのではないかと不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、その土地の需要に合った活用方法を選べば、狭い土地でも有効活用できる可能性は十分にあります。
今回は狭い土地におすすめの活用方法のほか、メリットや注意点などについて解説していきます。
狭い土地のおすすめ活用方法3選
狭い土地はどのように活用するとよいのでしょうか?ここでは以下の3つの方法をご紹介します。
・建物を建築する
・設備を設置する
・第三者に貸し出す
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建物を建築する
1つは、その土地に建物を建築する活用方法です。具体的には、小規模アパートを建築してアパート経営を行う、コインランドリーを建てて利用してもらうといった方法が挙げられます。駅前や繁華街などに近く、人通りが多い土地の場合は、小規模のテナント用の建物を建てるのもおすすめです。
建物を建築する土地活用方法は初期費用がかかりますが、その分固定資産税の節税効果も得られます。ただし、立地のよし悪しが非常に重要となるため、市場調査をして、需要が見込めるかどうか慎重に確認しましょう。
設備を設置する
上記のように建物を建てる代わりに、設備を設ける方法もあります。設置できる設備はいろいろありますが、駐車場や駐輪場が特におすすめです。駐車場・駐輪場であれば、必要な設備が少なく、安い初期費用で始められます。
所有している土地が駅や商業施設の周辺にある場合は、自動販売機の設置という選択肢もあります。また、田舎の狭い土地であれば、太陽光パネルを設置できる可能性もあるでしょう。その場合、規模の小さい太陽光発電では大量に電気を発電できないため、収益化目的ではなく、自宅の電力供給としての活用がおすすめです。
第三者に貸し出す
土地を第三者に貸し出すという方法もあります。この方法は、建物を建てたり、設備を設置したりする必要がないため、初期費用を安く抑えて土地活用することが可能です。工事の際の資材置き場にするほか、駅周辺であれば、キッチンカーを停めるスペースとして貸し出すこともできます。田舎の狭い土地の場合には、農園の区画として貸し出すのもよいでしょう。
三井不動産リアルティの土地活用マッチングサービス「ALZO(アルゾ)」では、お客さまが所有している土地の状況やご希望に合わせて、さまざまな土地活用方法を提案しています。また、土地を貸したいオーナーと借りたい事業者とのマッチングも可能です。ぜひご活用ください。
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狭い土地を活用するメリット
狭い土地を活用するメリットには、主に以下の3つが挙げられます。
・初期費用が安く済む
・固定資産税の支払いに充てられる
・地域に貢献できる
初期費用が安く済む
狭い土地を活用する場合、初期費用は安く済む傾向があります。これは土地の面積が小さいために、建物を建てるにしろ整備をするにしろ、低価格で始められるためです。
そのうえ、駅周辺に近かったり、観光施設に近かったりと好立地にある場合には、十分な収益性も見込めるでしょう。
固定資産税の支払いに充てられる
土地を所有していると固定資産税がかかりますが、固定資産税評価額は土地の面積に左右されます。そのため、狭い土地はもともと固定資産税の負担が少ないというメリットがあります。これを土地活用の観点から見ると、広い土地の固定資産税を土地活用で賄うのは難しいことですが、狭い土地であれば、比較的容易といえるでしょう。
地域に貢献できる
狭い土地でも放置していると、草木が伸びてきたり、ごみを不法投棄されたりして、近隣住民の迷惑になってしまう恐れがあります。
しかし、土地を活用し管理しておけば、トラブルが発生するリスクの軽減につながります。また、アパート経営や駐車場経営を行えば、地域住民の需要にも応えることができるでしょう。このように、狭い土地だとしても、有効に活用できれば地域の活性化につながる可能性があるのです。
狭い土地を活用する際の注意点
土地活用のなかでも、特に狭い土地を扱う際の注意点は以下の通りです。
・建築費用は高めに見積もる
・市場調査を行い、需要を把握する
・近隣住民への影響を考える
建築費用は高めに見積もる
アパートやコインランドリーなどの建物を建てる場合、建築費用は高めに見積もっておくとよいでしょう。狭い土地では、工事のしにくさから建築費用が割高になってしまうことがあるためです。たとえば、隣地が近かったり工事車両を停めにくかったりすると、その分工期が延びて人件費がかさむ場合があります。狭い土地に小さな建物を建てるだけだからと、資金計画を適当に済ませないように注意しましょう。
市場調査を行い、需要を把握する
土地活用を行ううえで重要なことは、その土地の需要に合った活用を考えることです。そして需要を把握するためには、市場調査が非常に大切になります。交通量や周辺施設、人口や客層など、環境によってどの土地活用方法が最適か異なってくるため、よく調べましょう。
市場調査は、土地活用に詳しい不動産会社に相談するのがおすすめです。土地活用にお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
●土地活用で駐車場・駐輪場経営に興味がある方は
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近隣住民への影響を考える
土地活用を始めると、少なからず近隣住宅に影響が発生します。たとえば、建物を建てると日当たりが悪くなったり、風通しが悪くなったりする可能性があります。また、アパート経営の場合、入居者によるゴミ出しや騒音などのトラブルが起こるかもしれません。トラブルを極力避けるためにも、所有している土地の近隣に住宅がある場合には、土地活用の旨を事前に報告し、理解を得ておくとよいでしょう。
狭い土地の土地活用は駐車場経営がおすすめ
狭い土地の活用方法はさまざまありますが、なかでも特におすすめなのは駐車場経営です。以下では、狭い土地で駐車場経営を始めるメリットについてご紹介します。
初期費用が安い
駐車場経営はもともと、初期費用を抑えやすい土地活用方法です。そのうえ狭い土地であれば、整備範囲が狭いため、初期費用をより抑えられます。また、駐車場管理会社に運営管理を委託し、土地の賃料を毎月収益として得られる一括借り上げ方式で経営する場合は、設備費用や設置費用は負担する必要はありません。そのため、初期費用として投資できる資金が少なくても始めやすい点が大きな魅力でしょう。
変形地でも活用できる
ほかの土地活用が難しい狭小地や変形地でも、車が停められれば、駐車場経営が可能な場合が多くあります。また、駐車ニーズさえあれば安定した収入が見込めるため、駅や商業施設に近いものの、変形地で活用に困っているという方にもおすすめの活用方法といえます。
転用しやすい
駐車場経営は始めやすいだけでなく、転用性が高い活用方法でもあります。なぜなら設備が少なく、経営を切り替えやすいためです。
たとえば、アパート経営にあたって建物を建ててしまうと、更地に戻すには建物を解体しなければならず、時間と費用がかかるためスムーズな転用が難しくなります。また、入居者に退去してもらうには本人の承諾を得る必要があるうえに、賃貸借契約を貸主から解除するにも、借地借家法上の正当な事由が求められます。
対して、駐車場経営の場合、設備を撤去した後はほぼ更地の状態のため、スムーズにほかの用途へ転用できます。さらに、駐車場の賃貸借契約は貸主の意思で解約できるので、事前予告をすれば2ヵ月ほどで退去してもらうこともできます。
●駐車場投資のメリットと成功のコツに関する記事は
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狭い土地を活用するならプロにご相談を!
ここまで、狭い土地の活用法についてご紹介してきました。狭い土地は活用の際の初期費用が低いうえに、活用することで地域の活性化や利便性向上にも貢献できます。そのなかでも駐車場経営は特に初期費用が安く、収益の安定性があり、かつほかの土地活用に転用しやすいといったメリットがあるため、低リスクでの土地活用が可能です。
三井のリパークでは、土地の広さや形状を問わず、駐車場経営全般に関するご相談を受け付けています。一括借り上げ方式で駐車場経営に必要な設備費用や運営費用を負担するため、初期費用を抑えて土地活用を始めることが可能※です。狭い土地の活用に困っている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
●土地活用や駐車場経営に関するお問い合わせは
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※ 立地等によってはお受けできない場合もございます。建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。