2025.07.17

狭い土地の活用方法おすすめ12選!メリットや注意点も解説

狭い土地(狭小地)でも、活用方法によっては収益を得ることが可能です。狭い土地を活用する方法やメリット、注意点について解説します。
監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石 泉
株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
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狭い土地とは

狭い土地のことを狭小地といい、明確な定義はありませんが、一般的に15坪~20坪以下の土地が該当します。三角形や台形といった変形地や、不整地なども狭小地に含まれることがあり、人口密度の高い首都圏や都心部に多い傾向があります。
その土地の需要に合った活用方法を選ぶことで、狭い土地でも十分に有効活用できます。今回は狭い土地におすすめの活用方法のほか、メリットや注意点などについて解説します。
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狭い土地

【狭い土地のおすすめ活用方法】建物を建築する

狭い土地に建物を建築する活用方法があります。建物を建築する土地活用方法は初期費用がかかりますが、小規模住宅用地の特例が適用されれば固定資産税は評価額の6分の1に軽減され、節税効果が得られます。ただし、立地のよさが収益に影響を及ぼすため、市場調査をして、需要が見込めるかどうか慎重に確認しましょう。建物を建築する土地活用を一覧表にまとめました。
比較項目 収益性 初期投資 転用性 必要坪数
アパート経営 20坪
戸建て賃貸経営 15坪
コインランドリー経営 10坪
テイクアウト店舗経営 10坪

アパート経営

狭い土地でも、建築基準法等の法規制をクリアできれば、ワンルームタイプの小規模アパートやシェアハウスとして賃貸経営をする方法もあります。アパート経営はほかの土地活用に比べて建築費等にかかる初期費用が割高になりやすいですが、狭小地ではアパートの規模が小さくなるためローンの借入額も抑えられるでしょう。
また、アパートには複数の部屋があるため、戸建て賃貸経営と比較すると空室リスクを分散できます。一人暮らしの需要が高い都市部では空室リスクがより低くなるため、アパート経営がおすすめといえるでしょう。
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戸建て賃貸経営

戸建て賃貸は、賃料収入が安定しやすい狭い土地の活用方法です。戸建て賃貸経営は借主が1組のみなので、マンションやアパートと比べると投資効率が落ち、空室リスクも大きくなりますが、メインターゲットはファミリー層であるため長期入居が見込めるでしょう。
また、借主が1組であるため管理がしやすいメリットもあります。借主の入居期間が長くなれば、再入居者募集や修繕工事といった運用にかかる手間も少なく済むでしょう。
なお、戸建て賃貸は、住宅の面積が大きいと賃料が高くなってしまう傾向があります。高い賃料は、借り手が契約を決める際の障壁となる可能性がありますが、狭小地であれば建物の面積も必然的に小さくなるため、一戸建ての賃貸物件であっても比較的低い賃料で借り手を募集できます。賃料が理由で借り手が契約を見送るリスクが減るのは、狭小地で戸建て賃貸経営を始めるメリットの1つです。

コインランドリー経営

コインランドリー経営は、アパート経営と比べると初期費用を安く抑えられ、専門知識がなくても運営できる狭小地の土地活用方法です。コインランドリーにはスタッフを常駐させる必要がないため、人件費も多くかかりません。ただし、収益は立地に左右されやすく、安定した経営を行うには競合との差別化が必要です。ほかにも、洗濯物を勝手に取り出されるといった利用者同士のトラブルが起こる可能性も考えられます。
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テイクアウト店舗経営

10坪以下のコンパクトな物件でも始められるテイクアウト店舗経営は、客席が必要ないため、初期費用が抑えられる狭い土地の活用方法の1つです。ターゲット層が来客しやすく、競合が少ない立地であれば十分に利益を上げられるでしょう。一方、メニュー開発や利益率を上げるための価格設定など、専門知識が求められる側面もあるため、始める前に慎重に検討を重ねましょう。
テイクアウト店舗経経営

【狭い土地のおすすめ活用方法】設備を設置する

上記のように建物を建てる代わりに、設備を設ける方法もあります。設置できる設備はいろいろありますが、特におすすめなのは駐車場や駐輪場です。駐車場や駐輪場であれば、必要な設備が少なく、初期費用を抑えられます。主な活用方法は、以下の一覧表の通りです。
比較項目 収益性 初期投資 転用性 必要坪数
駐車場 20坪
カーシェアリング 5坪
駐輪場 5坪
バイク駐車場 2坪
トランクルーム 10坪
自動販売機 1坪
ポート・シェアサイクル
ステーション
1坪
コインロッカー 1坪

駐車場

空いている狭い土地に駐車場を作り、利用者に貸すことで収益を得るというのも狭小地の活用方法の1つです。駐車場経営には大きく分けると、月極駐車場とコインパーキングの2種類があります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
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月極駐車場

月極駐車場とは、利用者と1ヵ月単位で利用契約を結ぶ駐車場です。利用者がいる限り、安定的な収入を得られるだけでなく、平置きの月極駐車場なら初期費用も抑えられるというメリットがあります。
月極駐車場経営では一定の管理費が必要になるものの、コインパーキング経営と比較して、機械の導入に費用がかかりません。ただし、不正駐車対策として、防犯カメラやチェーン、ロープ、罰則を記載した看板の設置をする場合は、その分の費用がかかります。
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コインパーキング

コインパーキングは、利用契約なしで誰でも利用できる時間貸し駐車場です。精算機やロック板などの導入に初期費用がかかりますが、立地条件のよい場所では月極駐車場よりも効率よく収益を得られるでしょう。
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三井のリパークでは、土地のオーナーさまから土地をお借りし、毎月一定の賃料をお支払いする一括借り上げ方式に対応しています。駐車場の設計・施工から運営管理まで対応するため、初期費用やランニングコストもかかりません。ぜひ一度三井のリパークにご相談ください。(※1)
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コインパーキング経営

カーシェアリング

狭小地の駐車場をカーシェアリングのカーポートとして活用することも可能です。カーシェアリングとは、予約開始から利用終了まで使った時間分の料金で、車を気軽に利用できるサービスのことを指します。カーシェアリングのカーポートとしての土地活用は、車1台分のスペースから始めることができ、安定した収益が得られるでしょう。
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駐輪場

駐輪場経営は、大きな設備の設置が必要ないため、低投資で始められる狭い土地の活用方法です。ほかの土地活用に比べると収益性は低い傾向がありますが、駐輪場の運営会社が駐輪場の設計・施工から運営管理までを行う場合、毎月一定の賃料を得られるため、安定した収益を得られます。
さらに、駐車場のデッドスペースの一部を駐輪場とするといった、柔軟な土地活用が可能です。
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バイク駐車場

バイク駐車場としての狭小地の土地活用は、駐輪場経営と同じく、大規模な設備が必要ないため、低投資で始められることがメリットです。立地によっては、車の駐車場より効率がよい場合もあります。バイク駐車場は供給不足が続いており、住宅街だけでなく、外出先となる都市部や商業地などでもニーズが高いため、立地によっては高収益も期待できるでしょう。

トランクルーム

収納するスペースを貸し出すトランクルーム経営も、狭い土地の活用方法の選択肢です。トランクルームとしての土地活用は、マンション経営やアパート経営に比べて初期費用が少なく、住宅地から近い土地は特に需要が高い傾向があります。
一方で、建築基準法の用途地域の制限により、立地によってはコンテナハウスを建築できない可能性もあります。トランクルーム経営を考えている場合は、所有する土地がどの用途地域に該当するか事前に確認しておきましょう。
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自動販売機

自動販売機経営の土地活用のメリットは、初期投資をある程度抑えられる点と、土地の形状に左右されにくい点です。また、自動販売機は24時間稼働でありながら人件費が削減できるため、利益率が高くなることもメリットとして挙げられます。設置するのであれば、人通りが多く、視認性の高い場所で、競合する自動販売機が少ないほど有利でしょう。
また、自動販売機経営は、アパート経営や駐車場経営など、ほかの土地活用との併用も可能です。街灯の代わりになり、有事の際は備蓄飲料として役立てられるため、防犯・防災対策としても有効です。

ポート・シェアサイクルステーション

ポート・シェアサイクルステーションとは、自転車や電動キックボードをシェアする拠点のことです。スマートフォンを利用したレンタルシステムであれば、設備が不要なため、導入しやすい土地活用の方法でしょう。
また、駐車場や駐輪場などのデッドスペースをポート・シェアサイクルステーションとして活用することもできます。

コインロッカー

狭小地であっても、駅や観光名所の近く、にぎやかな繁華街の一角など、人が集まり、需要のある立地では、コインロッカーを設置する方法もあります。コインロッカーの土地活用は、初期費用が少ないのがメリットです。ただし、需要のない場所では利益率が低くなってしまうため、注意しなければなりません。
コインロッカー

【狭い土地のおすすめ活用方法】第三者に貸し出す

狭い土地を第三者に貸し出すという方法もあります。この方法は、建物を建てたり、設備を設置したりする必要がないため、初期費用を安く抑えた土地活用が可能です。工事の際の資材置き場にするほか、駅周辺であれば、キッチンカーを停めるスペースとして貸し出すこともできます。田舎の狭い土地の場合には、農園の区画として貸し出すのもよいでしょう。
三井不動産リアルティの土地活用マッチングサービス「ALZO(アルゾ)」では、お客さまが所有している土地の状況やご希望に合わせて、さまざまな土地活用方法を提案しています。また、土地を貸したいオーナーさまと借りたい事業者とのマッチングも可能です。ぜひご活用ください。
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狭い土地を貸し出すオーナー

狭い土地を活用するメリット

狭い土地を活用するメリットには、主に以下の3つが挙げられます。
・初期費用が安く済む
・固定資産税の負担が少ない
・地域に貢献できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。

初期費用が安く済む

狭い土地を活用するメリットは、広い土地の土地活用と比べて初期費用を抑えられる傾向があることです。土地の面積が小さいために、建物を建てるにしても、整備するにしても、低価格で始められます。
さらに、駅周辺に近かったり、観光施設に近かったりと好立地にある場合には、十分な収益性も見込めるでしょう。

固定資産税の負担が少ない

土地を所有していると固定資産税がかかりますが、固定資産税評価額は土地の面積に左右されます。そのため、狭い土地はもともと固定資産税の負担が少ないというメリットがあります。広い土地の固定資産税を土地活用で賄うのは難しいことですが、狭い土地であれば比較的容易といえるでしょう。

地域に貢献できる

狭い土地でも放置していると、草木が伸びてきたり、ごみを不法投棄されたりして、近隣住民の迷惑になる恐れがあります。
しかし、土地を活用して管理すれば、トラブル発生のリスクを抑えられます。また、アパート経営や駐車場経営を行えば、地域住民の需要にも応えられるでしょう。このように、狭い土地だとしても、有効に活用できれば地域の活性化につながる可能性があります。
狭い土地の活用を考える夫婦

狭い土地を活用する際の注意点

土地活用のなかでも、特に狭い土地を扱う際の注意点は以下の通りです。
・建築費用は高めに見積もる
・市場調査を行い、需要を把握する
・近隣住民への影響を考える
それぞれ詳しく解説します。

建築費用は高めに見積もる

アパートやコインランドリーなどの建物を建てる場合、建築費用を高めに見積もっておくように注意しましょう。狭い土地では、工事のしにくさから建築費用が割高になってしまうことがあるためです。たとえば、隣地が近いと工事車両を停めておくスペースが限られたり、資材や機械の搬入に時間がかかったりしてその分工期が延び、人件費がかさむこともあります。狭い土地に小さな建物を建てるだけだからと、資金計画を適当に済ませないようにしましょう。

市場調査を行い、需要を把握する

土地活用を行ううえで重要なことは、その土地の需要に合った活用を考えることです。そして需要を把握するためには、市場調査が非常に大切です。交通量や周辺施設、人口、客層など、環境によってどの土地活用方法が最適か異なってくるため、よく調べましょう。
市場調査は、土地活用に詳しい不動産会社に相談するのがおすすめです。土地活用にお困りの方は、ぜひ三井のリパークにお気軽にご相談ください。
●土地活用で駐車場・駐輪場経営に興味がある方はこちら

近隣住民への影響を考える

土地活用を始めると、少なからず近隣住宅に影響を与えます。たとえば、建物を建てると、日当たりや風通しが悪くなる可能性があります。また、アパート経営の場合、入居者によるごみ出しや騒音などのトラブルが起こるかもしれません。トラブルを極力避けるためにも、所有している土地の近隣に住宅がある場合には、土地活用の旨を事前に住民や自治会に報告し、理解を得ておくとよいでしょう。
狭い土地を巡るトラブル

狭い土地の土地活用は駐車場経営がおすすめ

狭い土地の活用方法はさまざまありますが、特におすすめなのは駐車場経営です。駐車場経営はもともと、初期費用を抑えて始められる土地活用方法です。そのうえ、狭い土地であれば整備範囲が狭いため、初期費用をより抑えられます
また、駐車場運営会社に運営管理を委託し、土地の賃料を毎月収益として得られる一括借り上げ方式で運営する場合は、設備費用や設置費用を負担しなくてよいケースが多いです。そのため、初期費用として投資できる資金が少なくても始めやすい点が大きな魅力でしょう。
ほかにも、車が停められれば狭小地や変形地でも駐車場経営が可能である場合が多い点や、転用性が高い活用方法である点もメリットです。設備を撤去した後はほぼ更地の状態であるため、ほかの用途へスムーズに転用できます。さらに、駐車場の賃貸借契約は貸主の意思で解約できるので、事前予告をすれば2ヵ月ほどで退去してもらうこともできます。
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狭い土地の駐車場

狭小地を活用するならプロにご相談を!

狭い土地は活用の初期費用が低いうえに、地域の活性化や利便性向上にも貢献できます。そのなかでも駐車場経営は初期費用が安く、収益の安定性があり、ほかの土地活用に転用しやすいといったメリットがあるため、低リスクでの土地活用が可能です。
三井のリパークでは、土地の広さや形状を問わず、駐車場経営全般に関するご相談を受け付けています。一括借り上げ方式で駐車場経営に必要な設備費用や運営費用を三井のリパークが負担することで、初期費用を抑えて土地活用を始めることが可能(※1)です。「狭い土地が売れない」「狭小地の活用方法が分からない」とお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
●土地活用や駐車場経営に関するお問い合わせはこちら
※1 立地等によってはお受けできない場合もございます。建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。
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※立地等によってはお受けできない場合もございます。 ※建物解体、アスファルト舗装、外溝、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさま(土地所有者様)のご負担となります。
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